またもバイクネタですが、ただ今巷でHotな話題のこれ。
『菊とカタナと大和の心 ~GSX1100Sの時々日記~』状況としてはこのブログ&某掲示板によるとこういう経緯らしいです。
とあるブログの管理人がレッドバロンに最終型の「カタナ」
(時価150万円以上のプレミアムモデル)の車検を依頼
↓
車検場(公道扱い)でノーヘルで立ちゴケして破損したと
説明される
↓
ノーヘルの件で車検場に問い合わせたら事故のことを
聞かされる
↓
警察に照会し、「走行中に転倒、滑走してトラックと接触」と
事故処理されていたことが判明
↓
レッドバロンに問い合わせたら店長が立ちゴケは嘘だと白状し、
部品がないから修理できないし本部とは直接話をさせられないと
説明(このことから店側は本部にこの件を報告していない
可能性あり)。これ以上不満があるなら弁護士を通せと言われる
↓
現時点では弁護士を通してレッドバロン本部と交渉中
まぁヒドイ話でワタシも許せないなぁとは思いますが、レッドバロンはあまりいい噂を聞かないので、世間の反応も同情票とともに
「なんでそんなイケけてないところに車検出したんだ?」
という冷めた意見もあるようです。実際ワタシもレッドバロンから買おうとは思いませんし、実際に買ったこともありません。
ただ、ワタシはこの件に関して気になったのは、バロンの対応それ自体もさることながら、それ以前に
「評判が悪くてもここから買うにはそれなりの理由があるんだよなぁ」
という点です。
(以下食べ物の話は出ませんが、興味のある方は読んでみてください。)
レッドバロンは確かに評判悪い話を良く聞きますが、それでも多くのユーザーを抱えているのは、やはり普通のバイク屋には無いメリットがあるためで、
①全国展開しており、引越ししても同じサービスが受けられる
②充実したロードサービス・盗難保険がある(有料ですけど)
③中古車の保有台数が多く、欲しいバイクを見つけやすい
④部品保有も充実しており古いバイクでも修理保証を一定期間受けられる
等など、なかなかパッと聞くと魅力的なんです。一方評判を落としている理由は
①社員が定期的に入れ替わるので人によって応対・技能にムラが出る
②同じ理由で後々まで面倒を見ようという気持ちが店側に無い
③購入時の諸経費や修理費が高い
④中古車の在庫は確かに多いが結構ボロボロなのを売りつけようとする
⑤社内認定の整備士の中に痛いほどヘッポコなのがいるらしい
等、うーんな話も多いのも事実です。
では、普通の町のバイク屋がいいか?というと、実はそうでもない。これまた小規模な店が多く、レベルもバラバラ。いい店に当たれば楽しいバイクライフが待っているが、ダメなのに当たると最悪。
特に町のバイク屋が前時代的だと思うのは、
・他の店で買ったバイクを面倒見ようとしない
・常連客でない客には愛想が悪い。
こんなバイク屋が少なくないということ。ワタシのような転勤族はこれが一番メンドクサイ。
昔は馴染みのとってもいいバイク屋さんと親しくさせてもらってましたが、庄内に転勤してからというもの、まともにバイク屋さんにお世話になったことが無い。応対に疲れて行く気がしないのだ。だから車検も自分でやるようになった。
今のFZ750も東京に来てすぐの頃、某バイク屋にハンドルの振動をもうちょっと抑えるバーやウェイトの組み合わせが無いか相談しにいったら、いきなり
「不満があるならこの手のバイクは買うな。別の店に相談に行って」
と言われて唖然とした。同じFZを複数台並べて売ってるような店なのに、しゃべってもいかんのかい? とビックリしたものです。
※ただこの回答そのものは誠に正解で、実は振動は慣れるしかなく、
また実際慣れればどうということはなかったのですが、
要は接客の問題なんです。
ではレッドバロンから買うかというと、それも最初に言った通り「No」。FZを買うときに中古車の在庫データを見に店に行ったことはありますが、見せてもらったバイクが画像でもわかるくらい噂通りのボロさだったし、前述の通りの評判の悪さがネックでやめました。
こういう話をすると、
「じゃあホンダドリーム店のような自動車でいうところのメーカー系ディーラみたいなところから買えば?」
と言われるのですが、この手の店は田舎の町には無いんですね。
こういうことばかり言うと、バイクなんて乗る気しなくなっちゃいますよね。バイクって楽しい乗り物なのに、それを楽しめる基盤が無い。単に駐輪場の問題とか高速道路料金とかバイクの価格が高いことだけでなく、こういうところにもバイク人口を広げるチャンスがあるはずです。
ですから、ワタシはもっとバイク人口を増やしたいはずのバイクメーカが、販売や売ってからのサービスについて、もう一歩踏み込んで改善することを考えてほしいと思うんです。
自分の製品をどのように最終ユーザーに売っていきたいのか? どうやって使ってもらいたいのか? 販売店任せにしないでメーカの垣根も越えて、もっと真面目に考えてみたらどうでしょう?
おそらくメーカは特に小規模なバイク屋に配慮して派手なことができないのでしょうが、レッドバロンのサービス提案はある意味一つの解決案なので、そのネガな部分をつぶしたサービスステーション的なものを、一定のエリア単位に配置できれば、バイクライフはもっと楽しく敷居が低いものになると思うんですよ。イメージ的には昔のホンダSF的な感じなものに更にユーザーを楽しませるようなサービスを付加して、国内4大メーカが協力して設置するような感じなんてどうでしょう?
でもバイク人口が減り、バイクは若者の乗り物からそれなりに金銭的に余裕のあるオッサンの乗り物にかわってしまったので、こういうニーズもあまりないんかなぁ。
あまり夢ばかり見ててもしょうがないので、ワタシも今年はFZをある程度面倒見てくれる良いお店を東京で探したいと思ってますが、過去の経験から何だかちょっと憂鬱なんだよね。
【2014/2月追記】
またちょっと似たようなことを書いたので、ご興味があれば
こちらもどうぞ。